engadgetの記事 "ティム・クックCEO、新iPhoneと中国市場を語る。幅広い価格帯の理由は「誰にでもサービスを提供したいから」" を読みましたが……。
どうでしょうか、Tim Cookの話は腑に落ちましたか?
私は、なんと言いましょうか、話のベクトルは間違えていないと思うんだけど、アプローチがなんか違うなぁというか、ユーザの実態からは少しズレているかなって気がしました。
というわけで、久々に毒を吐きます(^-^;
革新的な製品は高い
まあ、それは至極ごもっともな話でございますよ。世に放たれる製品の多くは稀有な例を除いてそんなもんです。トヨタのミライなんて "うん百万円" ですしおすし。
ただ、記事内ではこんな風な書かれ方がされています。
iPhone XSとiPhone XS Maxといった高価格モデルは、革新的な製品を「喜んで買い求める」市場に向けているとのこと。
これは、革新的な製品を求めるユーザは出費を惜しまないということで、つまり買える人が買う製品だと言ってるも同然。
確かに言ってることは一理あるんだけど、言い方というか表現方法というか、ちょっと角のある言い方に聞こえるんだよね〜。
何て言うのかな、松竹梅の「竹」を主力製品に位置づけるのか、それとも「松」を主力製品とするのかの違いというか……。
竹で物足りなければ松がありますよ、という商売の仕方ではなく、松が高けりゃ竹もあるよというどこか上から目線的な印象を受けるんですよね。
そこに来てこれ(↓)ですし……
iPhone 7/8があるじゃないか
じゃあ、高くて手が出ない人はどうしたら……という趣旨の問いに対しては:
「我々は、顧客が求めているものが幅広く、人々が支払う価格の幅が広いことも理解しています」
となんだか的を射ていない回答をしていますが、engadgetさんの言葉を借りれば「お金持ち向けモデルは高価格で提供しつつ、お求めやすい普及モデルも提供します」ということのようです。
いやいやいやいや……
ちょっと、ティムさんよ……
そりゃないっしょ!
( 」°Д°)」 高くて買えなきゃ型落ちモデルをどうぞ!
てか?
なんでそうなるの。
MacBook Proは高い、そこまでの性能は要らない、そういうニーズに対応できるようにという意味合いもあって、MacBookがあったりMacBook Airがあるんでしょ?
なんでiPhoneに限って
( ˙-˙)。oO(型落ち買えば?)
ってなっちゃうの?
確かにそういう買い方もあるだろうけど、恐らく自分も含めて「高い」と言ってるユーザの多くはこう思ってるんじゃないですかね……
(´-`).。oO(多少機能が限られても良い、最新版ほすぃ)
でしょ? 違う? だからiPhone SEがすごく売れたんじゃね?
まあ、そういう人向けなのがiPhone XRなんでしょうけれども……
でもね、でもね、
Appleもそうだけど、Appleユーザの多くも負けず劣らずプライド高いところがあるのに、そういう人に対して型落ちあるじゃんとも聞こえるスタンスは如何なものかと。
(´-`).。oO(尤も、本物のプライド高きユーザは文句も言わず最上位機種を買うんだろうけど)
なんだかなぁ……
iPadもiPhoneもモデルチェンジを経るごとに価格が上がり、かてて加えてiMac Proなんてアホみたいに高いものを出して……でもiPad miniも、MacBook AirもMac miniもiPod touchも、低価格帯に位置付けられている製品たちはことごとくオワコンオーラが漂っている今……
こういう状況であるにも関わらず、しれっと……
「みなさんに奉仕したいんです」と述べた。「我々は、顧客が求めているものが幅広く、人々が支払う価格の幅が広いことも理解しています」
と言ってのけるTim Cookを、一体どれだけの人が信じるのでしょうか。
iPhoneという製品に対する回答とはいえ、私にはライト・エントリーユーザ軽視、プレミアムユーザ歓待という戦略にシフトしつつあるようにしか見えません。