macOSの左上に表示されているメニューバー項目にはたくさんの項目が載っていますが、それらの項目を見ると項目名の後ろに三点リーダ(…)が付いているものと付いていないものがあります。
実はこれにはちゃんとした意味があるんです。
三点リーダの有無
例えばMail.appのファイルメニューを開くと、下図のように黄枠で示したところに保存に関する項目が2つありますね。
保存には三点リーダはありませんが、別名で保存には付いています。
両者の違いは(文字どおりですが)……
- 保存:即座に所定のファイルを保存する
- 別名で保存:開いているファイルとは異なるファイル名で保存する
というもので、前者は単に保存するだけですが、後者は "ファイル名をつけ直す" という作業を伴う保存という違いがあります。
このことが三点リーダの有無に現れています。
三点リーダの意味
つまり、三点リーダがある場合は「直後に続く操作がある」ことを意味しています。
もう少し具体例を挙げると……
- メールについて:Mail.appのアバウトウインドウが表示される、だけ
- 環境設定…:環境設定ウインドウが開き、各種設定操作が求められる
- アカウント…:アカウント管理画面が開き、設定操作が求められる
- アカウントを追加…:アカウント管理画面が開き、設定操作が求められる
- メールを隠す:メール.appで開かれているウインドウが隠れる、だけ
- ほかを隠す:メール.app以外が開いているウインドウ全てを隠す、だけ
- メールを終了:メール.appを終了する、だけ
といった具合。
選択された項目が実行されて終わる(三点リーダなし)のと、それに続く操作がある(三点リーダあり)という違いが理解できたかと思います。
初心者に安心感を与える役目も少々
例えばですが「強制終了」と「強制終了…」という項目があったとします。
先述した三点リーダの意味を理解していたらどうでしょう。
後者の方が……
(´-`).。oO(即座に強制終了が実行されるわけじゃなくて、ワンクッションあるから選んでも大丈夫そう)
と考えられ、慣れない項目を選ぶことに対して少し恐怖心が薄れませんか?
三点リーダには(Appleがそこまで意図したかどうかは不明ですが)安心感を与える効果もありますので覚えておくと、特に初心者さんのうちはよりスムーズにMacの操作に慣れていけるはずです。
項目によっては三点リーダをスキップできる
項目によっては[option]キーを押すことで三点リーダのスキップ、つまり本来なら直後に表示されるはずの確認ダイアログなどを省略して即座に実行させる、ということも可能です。
Appleメニューにある項目なら……
このように、再起動やシステム終了で確認ダイアログを出さずに即再起動、即システム終了を実行することができます(ログアウトも同様)。
不用意にスキップさせるのは時に大事な書類を保存し忘れたなんてことを招く場合もありますので、取り扱いには注意しましょう。
なお、上図では[option]キー押下により一部のメニュー項目自体に変化が起きていますが、その件についてはいずれ書くつもりです。