旧ブログからインポートしたエントリーなのでリンクが切れている場合があります。画像はインポートしていません。
- 2007/01/20 初稿
- 2007/01/22 一部加筆
- 2007/01/30 一部加筆・修正
5年ぶりの新しいOS、Windows Vistaの一般向けリリースまであと2週間開始ですね。下手すりゃ半年前に生まれた技術は『古い』なんていわれかねない世界なのにねぇ。5年前といったら初代iPodが発売(2001年10月)されたとき。あれから5年…。モノクロ液晶、5GB HDDだったものが、今や動画対応の大型カラー液晶、80GB HDDの第5世代だもの。iPodがこれだけの進化を果たしている期間にWindows XPは…(以下自粛)。
それにしてもMSさんの力の入れよう(この演出は痛いな…苦笑)を見ているとAppleがMac OS 9からMac OS Xへ大幅な仕様変更を行った時の様子を想像してしまうのだが、どうも先のページで紹介されている内容を見る限りでは「生まれ変わったOS」という印象は伝わってこない…。思ってたよりもすごくない、というのが率直な感想(というか、思いっきりMac OS X(特にv10.4 Tiger)のパクり…。大胆というか、オリジナリティが無いというか…)。
さて、そんなVistaさんの機能のページに書かれていることにいろいろと反応してみた。
【お断り】緑色で示した引用文はVista発売以前のページに掲載されていたものです。2007/1/30からはページがリニューアルされているので引用もとが曖昧になってしまっていますが、あらかじめご承知おき下さい
使いやすさ
[スタート] メニューに新しいデスクトップ検索の機能が統合されました。この機能はクイック検索と呼ばれ、PC にあるさまざまな情報やアプリケーションを検索したり、起動することができます。
多分META検索やインクリメンタルサーチの事を言っていると思うのだが、だとしたらこれは2005年4月登場のMac OS X v10.4(Tiger)からSpotlightとして既に製品に組み込まれているし、一般的にみても既に知られた技術に過ぎないのだが…。
ところで、Windows版のiTunesにも検索ウィンドウが付いていると思うけど、Windows版のはインクリメンタルサーチじゃ無いのかな?
新しい [スタート] メニューでは、PC にインストールされたすべてのアプリケーションを簡単に選択し、起動することが可能になりました。
Mac OS 9以前では"Appleメニュー"からの選択という形で既に搭載済みだったし、Mac OS XではDockと呼ばれるランチャに登録したアイコンをクリックするだけで一発起動するのでメニューを開くことすら必要ない。
エクスプローラ
新しいエクスプローラにより、ファイルを一貫した方法で操作できます。
むしろ今迄一貫した方法で操作できなかったことに疑問を感じたり…(^^;
コマンド バーには、表示されているファイルに適した処理だけが表示されます。
Mac OSでは以前から実行不可能なメニュー項目は表示されないか、グレイアウトしていて選択できないようになっていた(一部を除く)のだが、そういう事とは違うのかな?
2007/01/22 追記:参照記事
要するにこれまでのタスクバーに代わる機能ということでした。選択されたアイテムあるいは開かれているウィンドウの中身に対して意味のないタスクは表示されなくなった、というイメージで構わないと思われます。初心者目線で言えば不用意な操作をする危険性が幾分減った、あるいは"出来る事"を判別しやすくなった、というところでしょう。このように一元化されたのは歓迎すべき点ですが、やはりMacユーザからしてみれば『当たり前』の標準機能。全く同じ機能は持ち合わせていませんが、広範囲にわたって共通して古より継承されているコンセプトです(^ ^v
新しいコントロール パネルの [クイック検索] ボックスにキーワードを入力すると、該当するシステム設定をすばやく検索できます。
Mac OS Xの"システム環境設定"にも既に搭載済み。ただ、パソコンを使えている人は機能を探さずとも使えるし、苦手な人は何を検索してよいのか分からないことが多いので、便利に思えるが意外と使わない機能だったりする‥。
Windows Aero
洗練されたユーザー インターフェイス機能を利用できます。
誰がみてもMac OS Xのインターフェイスの模倣であることは間違いない。Mac OS Xのインターフェイスはユーザを差別していないが、Vistaのそれはあくまでも"動作条件を満たしているPC"の持ち主にだけ与えられるもの。誰もが等しく堪能できるものではない。
また、もっとも基本となるWindows Vista Home Basicでは"エアログラス"などの奇麗なインターフェイス機能は省かれているので、宣材に利用されている奇麗な画面を楽しむにはOSが求める高スペックを満たすPCとWindows Vista Home Premium以上が必須となる。
ちなみにウィンドウの半透明機能はかつてMac OS Xにも備わっていたが今は省かれている。『パワーを食う割には恩恵が少ない』という事なのだろう("expose"がその代替え的役割を担ったともいえる)。
ライブ タスクバー サムネイル
タスクバーのアイテムにマウスのポインタを合わせると、ウィンドウのライブ サムネイルが表示され、そのウィンドウのコンテンツが示されます。
Mac OS XだとDockに格納したものが似たような状態になっているけど、こちらはもう少し大きな画像っぽいですね。コンテンツが動いているときはサムネイル画像も刻々と変化するのかな?Operaに搭載済みの機能もこれと似ているかもしれません。
Windows フリップと Windows フリップ 3D
フリップでは Alt+Tab キーを使用して、開いているウィンドウを次々に参照することができます。(中略)フリップ 3D では、マウスのスクロール ホイールを使用して、開いているウィンドウを重ねて並べた中から紙をめくるように参照し、操作の対象とするウィンドウをすばやく見つけ、選択することができます。
どちらもMac OS Xに以前から搭載されている機能の模倣と思われる。フリップはMac OS Xで[command]+[tab]キーで操作するアプリケーション単位での切り替えと似ているし、フリップ3DはMac OS X v10.3から搭載されているexpose機能と(演出は違うが)目的は同じ。
Windowsは1窓ごとに切り替える使い方が主であると聞いているので、ウィンドウ単位での切り替えとなっている同機能は理に叶っているかもしれないが、多窓操作が当たり前のMacではアプリ単位やウィンドウ単位など状況に応じた切り替え方が出来る分、使い勝手には長けている気がする。
その他、いくつか気になるもの。
ガジェット
Mac OS X v10.4ではDashboard、それ以前にはKonfabulator(現Yahoo! Widget)としてMacユーザ内では随分と前から馴染みのある機能。現Mac OS Xではある程度のソフトや知識が揃わないと自作しにくいが、Vistaには開発キットが含まれている分、多少は敷居が下がっていると思われる。ただし、次期Mac OS X v10.5には"Dashcode"と呼ばれるツールが付属してくるので差は有って無いようなものとも言える。
シャドーコピー
簡単に言ってしまえば履歴情報を含めたバックアップ機能。誤って削除してしまったファイルや情報も履歴を遡ることで取り戻すことが可能(バックアップが働く直前に失ったものはダメ)。Mac OS X v10.5にはTime Machineとして提供される同機能だが、細かい仕様ではVistaの方が優れている、とのことだが製品版のMac OS Xでどのように改良されているかはまだ不明。
まぁ、とりあえずはこんな所だろうか。
もともとWindows自体がMac OSの模倣として(と書くと怒られるが/笑)生まれた経緯があるので、今更パクリだなんだと騒ぐのも大人げないが、Appleのスティーブ・ジョブスCEOが「真似だ」とあおるだけの類似点は確かにこれ迄以上に多い。
まぁ、かく言うMac OSにしてもWindowsの良いところを倣って機能改善してきた部分は多々あるのでお互い様と言えなくもないが、それはあくまでもアイディアを採用しているだけであって、『丸写し』のような恥ずかしい真似をしている事はまず無い。しかしVistaはどうだろう…。
2006年夏に模様されたイベントのレポート記事をご覧頂きたい。これから出るVistaと、2005年に登場済みのMac OS X Tigerがこれだけ似ているとなれば、パクったと言われるのも仕方が無いと思われるだろう。
確かにXPと比べて成長しているところがあるのは認める(機能や操作性的に)。
ただ、見た目の派手さに騙されないで欲しい。敬虔なユーザなればこそ、OSを入れ替えるだけの価値があるものなのかどうかじっくりと検討して欲しい、と思う。
いや、実際問題「凄く無い」って…(- -;
それにしても快適に使うための推奨環境(要求スペック)高いよね、特にメモリとHDD…。Winだとテレパソが当たり前だろうけど、加えて音楽ファイルも詰め込むとなると、100GBなんて全然用を為さないね…。
最低でも200GB以上のHDDが必要でしょうなぁ…。
・CPU:1GHz以上
・メモリ:1GB以上
・ハードディスク:40GB以上(15GB以上の空き領域)
・GPU:DirectX9対応のGPU、128MB以上のグラフィックメモリ
[参考]Win&Mac、OSの変遷概略
Microsoft Windows Vista Home Basic 通常版
Microsoft Windows Vista Home Premium 通常版
Microsoft Windows Vista Ultimate 通常版
Microsoft Windows Vista Business 通常版