今夏発売予定のMac OS X 10.7 Lionはこういう機能があったり無くなったり…
2月25日、デベロッパーに向けて Mac OS X 10.7 Lion のプレビュー版の配布が始まりました。これに伴い Apple のサイトでも Mac OS X 10.7 Lion を紹介するページが更新されましたが、そこに書かれていることも含めて漏れ伝わっている情報も交えながら注目ポイントを大雑把に箇条書きにしてみました。
- 動作環境
- Mac OS X 10.7 Lion では Core 2 Duo 以降が対象のようです。Mac OS X 10.6 Snow Leopard は Core Duo 以降が対象でした。
→ MacRumors - Rosetta (PowerPC アプリのサポート)
- Mac OS X 10.7 Lion からはサポートを終えるようです。Mac OS X 10.6 Snow Leopard の時点で Rosetta はオプションインストールでした。
→ AppleInsider - JAVA Runtime
- 現在販売されている Mac での Flash と同じく、これを必要とするユーザが自身でインストールする必要があるようです(ガイドは表示される模様)。
→ AppleInsider - Front Row
- Mac OS X 10.7 Lion では廃止されているようです。
→ 9 to 5 Mac - iChat
- Mac OS X 10.7 Lion では Yahoo! Messenger のチャット (text, voice, video) もサポートするようです。
→ AppleInsider
以下、折り込みます。
- About this Mac
- 新しい About this Mac (この Mac について) では従来のシステムプロファイラをより視覚的に演出したものに刷新される、という感じになるようです。
これまでの「この Mac について」ではその Mac の状態を知るために【詳しい情報...】ボタンをクリックしてシステムプロファイラを起動させなければなりませんでした。
→ AppleInsider - Address Book
- 機能的に何がどう変わるのかは調べきれていませんが、外観はこれまでの無機質なイメージを一新し iOS アプリにもありそうな親しみやすいデザインになりそうです。
今のところ単なる住所録を超える利便性が殆ど感じられていないアプリなだけに、Bento とまでは言わないがもっと活用しやすいように機能強化されること望みたいところ。
→ AppleInsider - AirDrop
- Finder ウィンドウに表示されている "AirDrop" をクリックして発動すると近くにある(同機能を利用できる)Mac が表示され、先方から接続の許可を得られればワイヤレスによる P2P 接続が確立しファイルの受け渡しが出来るようになる機能、ということのようです。
扱い方は全く違いますが iOS アプリの Bump のように非常に手軽にファイルのやり取りが出来そう(悪用厳禁/笑)。
→ 9 to 5 Mac - Find my Mac
- iPhone や iPod touch 用に Apple が提供している「iPhone を探す」機能の Mac 版が提供される(かも知れない)とのこと。それを示すアプリケーションの存在が確認されたわけではないが、開発中または提供予定を疑える記述が OS のファイル内から見つかった。
→ 9 to 5 Mac - Finder
- この表示では新しいデザインの Cover Flow 使用されており、サイドバーには新たに "All My Files" というフォルダも加わる模様。
他にはオーバーレイスクロールバーの採用、四辺ならびに四隅でのウィンドウリサイズに対応、ズームボタン(ウィンドウ右上の長円形のボタン)がフルスクリーン表示の切り替えボタンに代わるという情報も見られます。
→ AppleInsider - Launchpad
- ちょうど Applications フォルダの Stacks 表示が iPhone/iPod touch でお馴染みのインターフェイスに置き換わるようなイメージ。複数のアプリをフォルダ化できるのも同じ。
→ Apple|Mac OS X Lion - Mail 5
- Mac OS X Lion では Mac OS 伝統の"ウィンドウ文化"から脱却し"フルスクリーンアプリケーション (AppleInsider) "へと変わろうとしてるが、これに際し Mail.app のインターフェイスもフルスクリーンに適したインターフェイスへと変わる。
具体的にはこれまでの 2 カラム構造から iPadライクな 3 カラム構造へ変わり、また Gmail などで使われているスレッド表示にも対応し「〜に対する返信」のような感じで纏めることができるので一連のやり取りを系列的に閲覧できるようになる。
→ Apple|Mac OS X Lion - Migration Assistant
- いわゆる「移行アシスタント」のことですが、従来は Mac to Mac しかサポートしていなかったものを Windows PC からの移行も考慮した仕様に改められるようです。あらかじめターゲットとなる Windows PC に "MigrationAssistantSetup.exe" を入れて実行しておけば(実行すれば?)Mac 側の移行アシスタントで Windows PC からの移行作業が行われるようです(移行されるファイルの種類等は不明)。
→ AppleInsider - Mission Control
- Mac OS X上で起動している全てのウィンドウがアプリケーション単位でグループ化された形で一覧できるシステム。従来の Exposé では一つのアプリケーションに絞ってウィンドウを一覧するか、アプリケーションの括りに関係なく全てのウィンドウを一覧するしか無かった。
→ Apple|Mac OS X Lion - Resume
- Mac の再起動を行っても再起動前の状態がレジューム(再開)されるというもの。雑な言い方をすれば、Web ブラウザなどで見られる起動時の動作で『前回終了時のウィンドウやタブを表示する』という感覚に近いかも。
→ Apple|Mac OS X Lion - Safari
- 詳細は不明ですが、一つ前のページ(直前に見ていたページ)をチラ見出来る機能が備わっているそうです。Web ページのチラ見ツールはポップアップタイプが殆どだと思いますが、新しい Safari では現在のページが横に滑るような演出が施されているようで、ずれたその隙間から前のページが見える……といった仕掛けのようです。
→ 林檎塾 - Versions
- Time Machine がシステム全体を時系列にそってバックアップするものであるならば、Versions はアプリケーションで作業している書類を "バージョン" という扱いで記録を残すもの、というものみたいです。前々回保存した書類に戻るということが可能になります。
→ Apple|Mac OS X Lion
ざっと見るとデスクトップ環境というよりもノートブック環境での使い勝手を考慮した設計になっている気配が見受けられますね。実際デスクトップ型よりもノート型の方が売れていると言われて久しいですから、そろそろ OS 自身もそちらを重要視した設計思想にシフトするという事なのかもしれません(もちろんデスクトップ環境が軽視されるようになるという意味ではなく)。だからこその Magic Trackpad 発売があったわけですね、今更ですけど(笑)。
あ、そういえば Mac OS X 10.7 Lion ではオンラインでのアクティベーションが必要になるかもしれないという話 (via HardMac) もあったり、その必要は無かったという話もあったり。実際のところ何が正しいのかは不明ですが、今回のβ版は Mac App Store から提供されたいるのでもしかすると製品版も Mac App Store から(アクティベーションも兼ねて)リリースされるかもしれないですね --- もちろんパッケージでの販売もあるでしょうけど。
もし Mac App Store 経由で購入するとなると自分で DVD 化しておかないと万が一の時に大変なことに……。なんてことを想像すると、もしかして新しい MobileMe では利用者に対してそれぞれネットブート可能な環境が提供されるようになるんじゃないか……とも想像してみたり?
まぁ、この辺の知識は全く持ち合わせていないので論理的思考など一切なしの夢想でしかありませんが、そうなったら面白そうだと思いません?思わない?そうですか、ごめんなさい(笑)。