Mac OS時代から愛用者が多い老舗テキストエディタは現在も "Jedit Ω" としてデベロッパのArtman 21にて販売されていますが、昨日からは "Jedit Ω plus" という名でMac App Storeでの配布も始まりました。
Jedit ΩもJedit Ω plusも無料版であろうと、有料版にアップグレードしようとも一部の高度な用途(後述)を除けばJedit自体で使える機能に違いはありません。
( ˙-˙)。oO("plus"とは付いているものの特に意味は無いそうで両者の機能は同じです、笑)
では機能的な違いの無いこのアプリケーションを入手するとしたらどちらを選ぶべきか……正解は無いと思いますが私個人の考えをざっくりと書いてみるので宜しければ参考にしてください。
なお内容は全て執筆時点のものなので今後、仕様の見直しなどによって状況が変わる可能性はあります。
Mac App Store版
アプリケーションは無料で利用可能で、アプリ内課金*1によって機能の制限が解除される。制限解除前、制限解除後ともにWeb版との機能的な違いは無い。
メリット
- サンドボックス環境を利用しているのでセキュリティ面でWeb版より優れている
- Mac App Storeで購入しているのでmacOSをクリーンインストールした後など再入手のために方々のウェブサイトを回る手間が省ける
- Mac App Storeで購入しているのでアプリケーションはバックグラウンドで自動更新される
デメリット
- サンドボックス環境を利用しているので高度な使い方をする際に制約を受ける可能性がある
- なんらかの理由によりMac App Storeでの配信が中止される可能性がゼロではない
Web版(Artman 21から直接ダウンロード)
アプリケーションは無料で利用可能で、ライセンスを購入*2によって機能の制限が解除される。制限解除前、制限解除後ともにMac App Store版との機能的な違いは無い。
メリット
- サンドボックスを利用しなければならないなど、Mac App Storeで配信する上での制約を受けていないのでアプリケーション利用に対する自由度が保たれている
- 仮にMac App Storeでの配信を中止せざるを得ない状況になったとしても、自社サイトから提供しているWeb版についてはその影響を受けない
デメリット
- サンドボックス環境を利用していない分セキュリティ面は多少劣る(とはいえ気にするレベルでもない気も…)
- Proライセンスキーを紛失した場合の再発行手続きがMac App Store版に比べれば多少手間が掛かる(というよりMac App Storeの手続きシステムが優れている)
- バックグラウンドでの自動更新ではなく、アップデータ配布時に各自が適宜適用
共通の注意点
制限を解除するには1,840円必要なのは前述した通りですが、Web版の制限解除とMac App Store版の制限解除との間には互換性を持たせていないそうです。
つまり、Web版のProライセンスを購入済みでも、Mac App StoreのJedit Ω plusでフル機能を使いたい場合は1,840円のアプリ内課金をする必要があります。
もちろん逆にJedit Ω plusにアプリ内課金を済ませていても、Web版のJedit Ωでフル機能を使うために必要なProライセンスには無関係なので、改めてライセンスキーの購入が必要。
今後、この非互換性を解決する仕組みが設けられるかどうかは現時点で不明です。
結論
- 無料機能だけで用が足りるならどっちでも良い
- 特定の高度な機能を使うことが想定されるならWeb版
- 有料版にしたいけどMac App Storeから消えるのが心配ならWeb版
- 是が非でもiTunesクレジットから課金したいならMac App Store版
- 機能の制約を受けてでもセキュリティを重視したいならMac App Store版
といったところでしょうか。