2020年5月4日、AppleはMacBook Proの13-inchモデルを(そっと)アップデートしました。
15-inchモデルが16-inchへと仕様が変更されているので、13-inchも同様に画面が大きくなることが期待(噂)されていましたが、とりあえず今回のアップデートでは手付かず。
価格は "Pro" の名を冠している割には134,800円(税別)からと抑え気味な印象を受けますが、実際に購入する場合は注意してモデル選びをする必要がありそうです。
モデル比較
吊るしの状態では4つのモデルが設定されていて、主な仕様の違いも含めて簡単に書くとこんな感じ。
先代との1番の違いはストレージが倍増している点と、キーボードが不評前の仕様に戻されている点です。
CPU | 1.4GHz Quad Core Intel Core i5 (第8世代) |
2.0GHz Quad Core Intel Core i5 (第10世代) |
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Storage | 256GB | 512GB | 512GB | 1TB |
Memory | 8GB 2,133MHz LPDDR3 |
16GB 3,733MHz LPDDR4X |
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Graphics | Intel Iris Plus Graphics 645 | Intel Iris Plus Graphics | ||
Thunderbolt 3 (USB-C) |
2 | 4 | ||
Video Support | 外部ディスプレイ(5K)x1 外部ディスプレイ(4K)x2 |
外部ディスプレイ(6K)x1 外部ディスプレイ(5K)x1 外部ディスプレイ(4K)x2 |
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PRICE(税別) | 134,800 | 154,800 | 188,800 | 208,800 |
公式の簡易比較表は以下からどうぞ。
13インチMacBook Pro - 仕様 - Apple(日本)
ここに注意
一見すると価格の設定幅が広く選択の自由がありそうですが、よく見ると上の表で赤文字で示している通り仕様が異なっています。
実質的には四択ではなく、性能の二択と価格の二択の組み合わせと見ないと買い物に失敗する恐れありです。
CPUの世代格差
低価格側の2モデルは第8世代のCPU、高価格側の2モデルは第10世代のCPUと世代違い(新旧差)があって、それに伴いメモリの仕様も違ってくるので根本的に性能が違うモデルが混在しているので注意が必要です。
Thunderbolt 3のポート(端子)数
以前の13-inchモデルではThunderbolt 3(USB-C)は2ポート仕様のみでしたが、今回は16-inchモデルと同数の4ポートを備えたモデルが混在している点も注意が必要。
オンボードメモリ
これはモデル間の違いではなくMacBook Proの共通の仕様ですが、オンボードメモリ仕様となっているため本体購入後のメモリ増設ができません。
なので購入額を抑えたい一心でメモリのことを忘れてしまうと、2年後か3年後か分かりませんが「あ……メモリが足りなくなって来たかも……」という事態に遭遇しても手遅れってこと。
低価格側モデルなら10,000円の上乗せで16GB仕様に出来るので選んだ方が無難です。ちなみに高価格側モデルは40,000円(!)で32GB仕様に変更できます。
まとめ
前モデルのキーボードはすこぶる不評だったのでそこに不満を感じて購入できずにいた人は、ストレージが倍増してることもあるので "買い" だと思います。
ただ、機種選定には前述したように多少の注意が必要。
例えば、154,800円のモデルと188,800円のモデルは約3万円の価格差ですが、上記の違いを失念して価格だけで選んでしまうと手元に届いてから「第10世代だと思ってたのに……ガ━━Σ(゚Д゚ ;)━━ン!」なんて悲劇が起こり得ますよ!
あとからメモリを増設することも出来ないので、懐具合が厳しいこのご時世ではありますが逆にこういう時だからこそ先を見据えた賢明な機種選択が大事かもしれません(=長期的に見ればケチらない方が経済的)
蛇足の不満ごと
それにしても、性能が違うiPhone 8とiPhone SE(2020)を見た目が同じという理由であたかも機種選択の幅があるように見えちゃうようなラインアップはどうかと思います。
第8世代と第10世代を混在させるくらいなら低価格側モデルは設定せずに、MacBookかMacBook Airにそのポジションを担わせるべきだったんじゃないでしょうか。
(´-`).。oO(MacBookは今回のアップデートを機にディスコンになったけど)
最近、こういう感じで消費者が選択に困る(あるいは誤解しかねない)商いのやり方が増えて来た気がしてて印象があまり良くないです、Appleさん……というかCookさん。