2017年3月28日、AppleはiOS 10.3(正式版)をリリースしました。
このアップデートによる主な変更点は以下の通り。
- AirPodsの現在の所在地または最後に確認された場所を見ることが可能に
- iTunesで一度レンタルした映画を他のデバイスでも視聴が可能に
このほかにも多くの変更や機能の追加などが行われているので、詳細はアップデート時の画面表示にて確認してください。
30年前のファイルシステムと決別
今回のアップデータは従来と同じくバージョン番号としては10.2系から10.3系への "マイナーアップデート" になっていますが、『ファイルシステムの変更』という地味に大きな改変(HFS+ → AFS: Apple File System)が加えられています。
これはiOS上で動作する、OSを含めたすべてのプログラムの土台がリニューアルされたことを意味します。
喩え方が変かもしれませんが、これは例えば『舗装状態の悪い道を、車に工夫を凝らして速く走れるようにしていた』という環境から、『高速走行向けの道路に作り直し、より高速で運転ができるようになった』みたいなものだと思えば良いかな?
(´-`).。oO(実態云々というより、そういうイメージだと思ってください)
これにより安定性や速度は向上しますが、一部の車では悪路向けに施されていた工夫が新しい道路を走る上では逆にデメリットに働いた=安定性が悪くなるという側面も少なからず起こります。
こういう不測の事態がなるべく起こらないようにするために……
フルアップデートを推奨
これまでよりもアップデータ適用後に不具合が発生しやすいかもしれないので、特別な事情がなければiOSデバイスにWi-Fi経由で直接アップデータを適用するOTA方式ではなく、USB接続したMacやPCのiTunesを経由したアップデータの適用(フルアプデート)されることを推奨します。
また、直前にiTunesでバックアップを取ってからアップデータの適用を行うことも合わせて推奨します。
アップデートのやり方がわからない方は以下のAppleサポート文書をご覧ください。
iTunes経由のフルアップデートを行う場合、結構時間がかかるのでノート型のMac/PCを使われている方はバッテリー残量にも留意しつつ、時間に余裕があるときに行うようにしてください。
MVNO利用者はしばし待て
MNO(docomo、au、SoftBank)のキャリアデバイス(iPhone、iPad)を使用されている方はすぐアップデートしても大丈夫だと思います。
ただしIIJmioやmineoなどのMVNO(いわゆる格安SIM)を入れて使っている方は、とりあえず各社がiOS 10.3での動作確認を公式にアナウンスするまでアップデートは我慢した方が得策です(特に今回はファイルシステムの変更を伴っているので)
動作状況は各社のHPや公式Twitterなどでアナウンスされると思うので、各自でチェックをしてからiOS 10.3へのアップデートを行うようにしてください。