特に何かきっかけがあったわけではなく、ただただなんとなく、"Mac OS" 時代に使用していた定番アプリ達を思い出してみました。
現在のmacOS(OS X)に比べれば当時のMac OSはまだまだ標準機能が貧弱で、例えばネットを見たりメールの読み書きでさえApple Computer(現 Apple)以外のデベロッパや個人が作成したアプリケーションに頼らなければならない時代でした。
そんな時代ですから、今以上に定番アプリ(当時はアプリという言い方を用いていなかったと思う)と呼ばれるものが多数存在していました。
遠い昔の記憶ですが、思い出せる範囲で以下に書き出してみますネ ( ´▽`)
ウェブブラウザ
Netscape Navigator/Communicator
Mac OSの中にあっては定番だったウェブブラウザ。
ブラウジング用のNavigatorと、メールやウェブページ作成機能などが追加されたCommunicatorがありました。
私は基本的にNetscape Communicator愛用者で後述するInternet Explorer for Macが出ても頑なにNetscapeを使っていましたが、結局Internet Explorerの使い勝手に抗うことはできず乗り換えました。
現在のFirefoxはこのNetscape(Mozilla)の遺伝子を受け継ぐウェブブラウザです。
- Netscape Navigator:ネットスケープ ナビゲーター(俗称 ネスケ)
- Netscape Communicator:ネットスケープ コミュニケーター(同 ネスコ)
Internet Explorer
▶︎ Internet Explorer for Mac - Wikipedia
Internet Explorer 5 for Macでそれまで独壇場だったNetscpae系に大勝利。
一方のNetscape系はその後奮闘するもシェア奪還を果たすことなく撤退し、Internet ExplorerものちにMac OS XにApple純正のSafariが投入されたことで一気に衰退、撤退となりました。
- Internet Explorer:インターネット エクスプローラ(同 IE - アイイー)
メールソフト
Eudora
これ以外に選択肢がなかったと言っても良いくらい誰もが使っていたような……。
当初は使いやすい優れものだと思って使っていたけど、他社製の後発アプリの登場により徐々に人気に陰りが現れ、早すぎるニーズの変遷に追従できなかった印象。
- Eudora:ユードラ
* image from Email Tech Support - Eudora 4 for Macintosh | Copper.net
Outlook Express
▶︎ Outlook Express - Wikipedia(内容はWindow版)
Outlook Expressの登場によりEudoraから乗り換えた人も少なくなかった?
使い勝手はさほど悪くなかったがこちらも時代の変化に追いつくことが出来なかったような印象があり、Mac OS界にあってはInternet Explorerよりも先に消えたはず。
一応、Entourage(アントラージュ)が後継に当たるはず。
- Outlook Express:アウトルック エクスプレス
* image from GUIdebook > Splashes > Outlook Express
PostPet
仮想空間に住むぬいぐるみ(ペット)がメールの配達をするという、これまでのメールソフトにはなかったエンターテイメント性を持ち込んだことで爆発的ヒットを遂げたPostPetは当初Macユーザだけが楽しめるものでした。
その後しばらくはWindows版と並行販売が行われていましたが、いつしかMac版の開発が停止されてWindows版のみの販売となったため、初期のヒットに貢献したMacユーザからは反感を買うことに?
- PostPet:ポストペット(同 ポスペ)
* image from PostPet (Mac) Setup
アーカイバ
DropStuff, StuffIt Expander
当時のMac間で主に使用されていたのは「.sit」形式の圧縮ファイルで、これを生成するのがDropStuffで、解凍するのがStuffIt Expander。
sit形式の圧縮ファイルは今も存在していますが、Mac OS Xからzip形式をOSの標準でサポートし始めたため以前ほど利用されていません。
- DropStuff:ドロップスタッフ
- StuffIt Expander:スタッフィット エキスパンダー
MacLHA
Mac同士で主に使われていたsit形式はWindows環境では一般的ではなかったため、MacLHAを使ってLHA形式に圧縮していました。
当時はメールに添付した画像が文字化けする(画像ではなく文字列として表示されてしまう)ことがしばしば起きていたため、Windows相手に画像付きのメールを送りたい時の予防的措置としてLHAに圧縮して添付、という使い方を私はしていました。
決して使用頻度は高くありませんでしたが、アイコンが可愛かったので使う予定がなくてもインストールしていたというある意味稀有な存在でした(笑)
- MacLHA:マック エルエッチエー
Compact Pro
当時のMac間でsit形式並みに人気のあったコンパクト形式のアーカイバ。
このころの外部記録メディアはもっぱらフロッピーディスクが用いられていたが、ディスク一枚の記録容量はせいぜい1.2MB程度だったため、それを超えるファイルを保存したい時に "分割ファイル" を作れるこのアーカイバが重宝がられていました。
また、自己解凍型の圧縮ファイルを作れたのも人気の一因でもありました。
- Compact Pro:コンパクト プロ
前編まとめ
長くなってしまうのでとりあえず今回はここまでの前編として終了し、次回の後編(来週の日曜日を予定)で残りの懐かしい面々を紹介する予定です。
ちなみに今回挙げたソフトウェアの中で現在のmacOS(OS X、Mac OS X)でも使用可能な生き残りはStuffItだけ……かな?
ポストペットは今何やらうごめいているようですね。もちろんMac向けの開発なんてする気もないみたいですが(^^;
ではまた!
気になる後編はこちら: