その名もずばりな "Color Palette from Image(カラーパレット フロム イメージ)" は任意の画像から象徴的なカラーをピックアップしてOS Xで使えるカラーパレットファイル(clr)などを作成してくれるアプリケーションです。
OS Xのカラーパレットなんてデフォルトのままで使うことが多くてカスタマイズするなんてあまり意識したことがないかもしれませんが、Color Palette from Imageによって面白い使い方ができるようになるかもしれないですよ ( ´▽`)
使い方:読み込み
まずは解析元となる任意の画像を用意しましょう。ここではサンプルとして赤富士(葛飾北斎)を使ってみます。
Color Palette from Imageを起動するとこの画面が現れるので "Drop image here!" と書かれているエリアに画像ファイルをドロップするか、[Select File]ボタンを押して読み込ませたい画像ファイルを選択します。
読み込みと同時に解析されて表示されるのが下の画面。
画像の下にある "Number of Colors" のスライダで指定する値(最大20)は抽出したい色の数です。初期値は「5」で、抽出された色は右側に表示されます。
その下の "Gamma(ガンマ)" は平たく言えば色の濃淡。初期値は0.45のようで、左にスライダを振る(値を小さくする)と薄く、右に振ると濃くなります。
Gamma値は画像を読み込んだ段階で "0.45" が適用されるようですが、スライダーを調節することで抽出された色の濃淡を調節することができます。
使い方:Export(書き出し)
解析結果は以下の6種類の形式で書き出すことができます。
- Apple Color List(.clr)
- Adobe Swatch Exchange(.ase)
- Adobe Color Swatch(.aco)
- Image(.png)
- HTML Page(.html)
- Portable Document Format(.pdf)
Apple Color List(.clr)はOS Xのカラーパレットで読み込み可能なファイルを書き出します(後述)。
Adobe Swatch Exchange(.ase)とAdobe Color Swatch(.aco)は……使ったことがないので割愛しますが、Adobeユーザならご存知ですよね? (^_^;)
Image(.png)は正方形の色見本画像(PNG形式)を書き出し。
HTML Page(.html)はHTML形式で色見本ページを書き出し(下図)、Portable Document Format(.pdf)を選ぶと同じものをPDFファイルとして書き出します。
使い方:Save(保存)
Save(保存)とは書かれていますが、保存されたファイルをColor Palette from Imageで開いても何も起こらないので、実質的にはApple Color ListでExportさせたものと変わりないようです。
初期状態ではOS Xのカラーパレット用ファイルが格納されるディレクトリ(Macintosh HD/ユーザ/(username)/ライブラリ/Colors)にファイルが保存されます。
( ´▽`)っ[memo]:保存されたファイルはMacの再起動後、またはアカウントへの再ログイン後から反映されるので、面倒な場合はSaveまたはExportでデスクトップにファイルを書き出して、カラーパレットから当該ファイルを読み込ませると良い
使い方:Share(シェア)
解析結果をOS Xの共有機能を使ってシェアできるのは面白い機能。
下に並んでいるボタンで見本のレイアウトをカスタマイズできます。
カラーパレットに読み込ませるには?
カラーパレットウインドウをいきなり開くことはできない(たぶん)ので、テキストを扱えるアプリケーション……例えばMail.appで command+T を叩く(or フォーマットメニューから "フォントパネルを表示" を選択)
表示されたフォントパネルウインドウにあるカラーボタン(○印)をクリック。
するとカラーパレットウインドウが開く。
検索欄の右上に見える小さな歯車アイコンをクリックすると "開く..." と書かれた項目があるのでこれを選択し、Color Palette from Imageで書き出した clr ファイルを選択する。
するとこのようにカラーパレットが追加される(hokusai_akafuji.clr を指定した例)
これでいつでも好みのカラーセット(パレット)が使えるようになります。