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先日、Gigazineにこんな記事が載っていて非常に頷けるものがありました。
追記:2016/02/07 以下、一部加筆修正
一口にソフトウェアの品質といっても機能や安定性など色々な要素があると思いますが、数年前から「なんだかな〜」と感じていることの一つに(主にユーザインターフェイス面での)統一性に欠けてきたことが挙げられます。
特に顕著なのはキーボードショートカット
例えばフルスクリーン表示(左:Safari、右:iTunes)
Safariでは control + command + F なのに、iTunes では command + F がフルスクリーン表示用のキーボードショートカットになっています。
同じ機能を呼び出すショートカットなのに[control]キーを併用するものとしないものがあるんですねぇ、お・な・じ・き・の・う‥‥なのに!(大事なので二度書きました)
ちなみに Finder では control + command + F がフルスクリーン、command + F は検索ウインドウの表示が割り当てられているので、iTunesが異例と言えるかな?
他にも例えば画像回転の例(左:プレビュー、右:写真)
プレビュー.appで command + R を入力すると画像は右回転(時計回り)だけど、写真.appで同じ操作をすると "左" 回転(反時計回り)という真逆の動きをします。
また右回り、左回りのショートカットを違えるという点においても、プレビュー.appでは右回り(RightのR)と左回り(LeftのL)というそれぞれ理屈に合ったショートカットが割り当てられているのに、写真.appでは左回り(RotationのR?)に対して『それとは逆の動き』という意味で[option]キーを付加しています。
つまり、ショートカットも違えば、ショートカットを割り当てる理由付けも違うという見事なまでの共通性のなさ。
Safariでcommand + Rを入力した場合はリロード、プレビュー.appだと右回転のように『同じショートカットだけどアプリによって機能は違う』のはままあることなのでほとんど気にならないけど、『同じ機能なのにアプリによってショートカットが違う』となると……ねぇ。
これがまだ他社アプリ間ならともかく、どうして同じ "Apple" という会社が手がけているアプリケーションであるにもかかわらず、このような違いが生まれるのか。
そう考えると、落ち着く先は冒頭の引用で示した記事にも書かれている……
時に多すぎる人材リソースは、ソフトウェア開発を減速させることがある
や……
この原因の一部が「大量の人材リソースを適切に管理できていない」ことにある
という点に集約されちゃうのかな、と思っちゃうわけです。
Mac OSは直感的で使いやすいと言われていた理由のひとつに、どのソフトウェアを使っても操作方法は概ね同じ(メニュー項目が用意されている場所やキーボードショートカットは基本的に統一されている)というのがあったと思うけど、現状は果たしてそうと言えるのか……
機能が増えて、担っているソフトウェアの数も昔に比べたらはるかに多くなったからキーボードショートカットを統一するのは以前ほど簡単ではない、という事情もあるのかもしれないけど、それでも自社アプリですらこのような統一感のなさが生じ始めているのは個人的にAppleソフトウェアの危機が始まりつつあるような気がしてなりません。
(´-`).。oO(危機とはつまり、ユーザフレンドリではなくなったことによるApple離れ)
おまけ
ついでに言うなら、Jony Iveがソフトウェアデザインにも関わるようになってからソフトウェアの使い勝手はどんどん悪くなっている気もします。
彼のデザインセンスについては賛否分かれると思うので置いておくとして、彼のデザインの多くはユーザの使い勝手よりも(彼なりのデザイン的な)美学が優先されているような気がしてなりません。
最近のiTunesのUIなんかはその最たるものでしょうね……
(´-`).。oO(Jonyが直接関わっているのかちゃんと調べてないけど💦)
使い勝手が悪かった頃のWindowsに近づきつつあるんじゃないの? UIやUXを総合的にチェックする部門を作ったらどうですか、クック船長。