同じドラッグでも移動される場合と複製される場合……の違いは?
OS X 上でファイル(フォルダ)をドラッグ操作で移動させると、単純に移動する場合と、複製される場合があります。全く同じくドラッグしているだけなのにどうして違いが生じるのか、慣れていない方は結構悩まれるかと思うので簡単に説明してみようと思います。
ちなみに移動と複製の違いはファイル(フォルダ)をもと在った場所に残すか否かの違いしかありません。移動元に残さないのが『移動』、移動元に残すのが『複製』です。内部的にはどちらも複製なのですが、移動元に残さない(移動元のファイル・フォルダを消す)ことで人の目には移動しているように見えるので『移動』と表している……と考えると解りやすいと思います。
それでは本題に入りますが、以下面倒くさいので "ファイル(フォルダ)" と書かずに "ファイル" とだけ書かせていただきます。
簡単に表すと下図のようになります。
同じ箱の中を動かすのなら『移動』
Macintosh HD 内(または USB HDD 内など)でファイルをドラッグ&ドロップした場合は『移動』として扱われます。
例えばデスクトップフォルダからピクチャフォルダへファイルを動かした場合、上図にある通り両者とも Macintosh HD 内にあるフォルダなので、この間を行き来するファイルは『移動』として扱われる事になります。
別の箱へ動かすなら『複製』
Macintosh HD 内から USB HDD 内(またはその逆)へファイルをドラッグ&ドロップした場合は『複製』として扱われます。
例えば Macintosh HD 内のデスクトップフォルダから USB HDD 内の任意のフォルダへファイルを動かした場合、USB HDD は Macintosh HD とは別の入れ物(箱)になりますから、この間を行き来するファイルは『複製』として扱われる事になります。
デスクトップ上に置いてあるファイルを USB メモリなどにドラッグ&ドロップすると移動ではなく『複製』になるのはこのためです。
一台の HDD でパーティションを切っている場合、たとえ物理的に一台であっても論理的には複数台の HDD として OS には認識されていますので、これらの間をファイルが行き来する場合も移動ではなく複製になります。
意図的に『箱内で複製』『別箱へ移動』するには
同じ箱の中でファイルをドラッグ&ドロップする際に⌥ (option) キーを押していると、この場合は移動ではなく『複製』になります。
別の箱へファイルをドラッグ&ドロップする際に⌘ (command) キーを押していると、この場合は複製ではなく『移動』になります。
例えば SD カード内にあるファイルをデスクトップに移動したい(SD カード内には残す必要が無い)ならば、普通にドラッグ&ドロップするのではなく、⌘ キーを押しながらドラッグ&ドロップする、という事です。
まとめ
慣れないとややこしく感じるかもしれませんが、実際のところ一般ユーザが日常的に使っているファイルやフォルダはそれほど多くないはずなので、それぞれが何処に在るのを把握するのはさほど難しいことでは無いと思います。
普段使っているフォルダ等の構成がどのようになっているか(何処に作られているのか)、この機会に Finder のカラム表示を使ったり、或はパスバーを表示させる等して確認して覚えてみてください。
その上で command や option キーの併用方法を覚えれば今までよりも格段に効率よくファイル類の整理が出来るようになると思います。
(注)一般ユーザが普通に OS X を使うことを前提にしているので、アクセス権云々を伴う特殊な移動・複製方法については割愛しました。また、全てを確認しきれていないため多少上級な操作をした場合等、場合によっては例外的な動作をする事もあるかもしれません、ご了承ください。