パソコンを買うのに「Win or Mac」という話しがあがっているのを最近よく見るようになった。パソコンをよく知らない人でもこういう悩みを持ってくれるようになったのはMacユーザとしては嬉しいのだが、そういう場で交わされている内容を見るとどうも釈然としないものが多い…。
市場シェアなどを勘案するとWindowsを勧める人が多いのは当然の事と言えるのだが、そこに掲げられている「理由」というのが釈然としないのだ。
- 昔は音楽制作などMacじゃなければ出来ないものがあったが、
いまはそんな事無い。だからWindowsを選べ。 - 会社のパソコンの殆どがWindowsだから使えないと不利。
だからWindowsを選べ。 - 周りのユーザも大抵はWindows。
困ったら助けてもらえるからWindowsを選べ。 - ソフトの数はWindowsの方が圧倒的に多い。だからWindowsを選べ。
- Windowsの方がフリーウェアが多い。だからWindowsを選べ。
- Windowsの方が安いよ♪
- Macはヲタ機。
見受けられる理由の代表的なものはこんなところか。
一見するともっともらしく見えるのだが…
- 逆にWindowsじゃなければ出来ない事ってあるのか?
- 会社の仕事を自宅に持ち帰るなら分るが、
そうでないなら会社のWinを使えるスキルだけで十分では? - そりゃそうだが、ネットで調べられるこの時代では説得力に欠けるような…
そもそも、そんなに頻繁にトラブルに遭うのか? - 選択肢が多ければ良いという事でもない。駄作が多けりゃ意味は無いし、多すぎると逆に選ぶのに困る。少数精鋭!
- これも同じ。
- そうかもしれない。でも互角の仕様のもので比べると案外違わないよ。
- 萌え系、美少女系…どれもWinゲームだが…。そういう意味ではなくて?
自作できる方がマニアックのような気も…(失敬^^;)
確かにYahoo!動画やGyaoのようにMacでは利用できないコンテンツもある。音楽をパソコンからケータイに流し込むのもMacよりWinのほうが遥かに自由が利く。しかし、インターネット、メール、文書作成、デジカメ写真や音楽の管理などの比較的一般的用途に比べれば、それらの使い道は特異な部類。始めからそういうサービスを使うのが目的になっていなければ、どれもとるに足らないデメリットに過ぎない。
むしろ、初心者がいかに自分の力で扱いやすく作られているかを考えれば、Windowsの使い勝手というものにはどうしても疑問を持たざるをえない。
慣れない者にとっては決死の覚悟がいるOSの再インストール。Windowsの操作(手続き)の多さったらない。アクティベーションだなんだと難解な言葉も頻出する。Mac OS XのようにInstall DVDを入れてMacを再起動して数回のクリックで終わる方がどれだけ楽なことか…。
アプリケーションに不具合が起きた時。Windowsはソフトによってあっちもこっちも見なければならないが、Mac OS Xなら一カ所に集約されている「初期設定」を捨てちゃえば何とかなる。伝家の宝刀である(笑)
ウィンドウメニュー。Windowsではアプリケーションによって場所も違えば用語もまちまち。Mac OSで動作するアプリケーションのような徹底した統一性は殆ど見られない。ある程度覚えちゃえばあとは何とかなるのがMacの凄み。
Macを買ってみたものの、やっぱりWindowsのほうが良いと思うならMacでWindowsを使えば良い。いま販売されているMacはWindowsでも起動できるし、Mac OS上でWindowsを動作させることだって可能。何もWindows機とMac機の2台を所有する必要は無い。でも、逆はできませんから。Windows機を買っちゃったらMacが欲しくてもパソコンを買い足すしかありません。
結局、『Windowsを選ぶ理由はあるかもしれないけど、Macを選択肢から外す理由も無い』。互換性の問題はまだ多少あるが、昔に比べたら無いに等しい。パソコンで出来る事の差も同様。決定的理由が無いというのは逆に双方にとって痛い部分でもあるが、だったらデザインで選ぶとか、色で選ぶとか、自分なりの判断基準で機種選定をしても良いように思うのですが如何でしょうか。
まぁ、ゲームをやりたいんだったらWindowsのほうが圧倒的に向いているけど、それならゲームも出来るWindows機じゃなくて、Internetも出来るゲーム機を買った方が安いし高性能なんじゃない?(笑)
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# 2019年4月12日、本文体裁修正